奥村浩之・笹井祐子 展 「風と遊ぶところ – con aire mexicano」

財団主催/企画 展覧会のお知らせ

奥村浩之・笹井祐子 展
「風と遊ぶところ – con aire mexicano」

東京アートミュージアムでは、これまで数多くの企画展を手がけてきた創立者の伊藤容子の感性とひらめきのもと、「メキシコ」の風土と文化に触発され制作・発表を重ねてきた奥村浩之・笹井祐子による二人展を開催いたします。
本展は、メキシコの地を体感してきた経験を基に「風」をテーマとして構成される展覧会です。目に見えぬ存在である<風>は、石と紙という対照的な素材の緊張感のなかで、可視化へと導く契機となります。
奥村浩之は石を素材に、物質の内奥に潜む静寂から「動」へと展開します。一方、笹井祐子は紙を用い、揺らぎや痕跡を内包させながら「動」から「静」を導きます。ミュージアムの空間において交錯する両者の作品は、いかに響き合い、あるいは共鳴するのでしょうか。
そして、鑑賞者は、このとき単なる鑑賞者にとどまるのでなく、「風」のように空間を往還する主体となり得るでしょう。
本展が、「薫風自南来(くんぷうじなんらい)」の語が示すように、爽やかで心地よい<作><風>をこの空間に立ち上げ、鑑賞者の心の深奥へと静かに吹きわたることを願っています。


奥村浩之 ― 石との対話

メキシコ古代文明(オルメカ・マヤ・アステカ)の古代遺跡や巨石遺跡などに出会い、強烈な刺激を受けました。
そのことをきっかけにメキシコに渡ってもう37年、幼少から親しんだ石と対話しながら制作を続けています。
ゆったりと流れる「メキシコの時間」と歩を合わせながらも、日本から見て地球の反対側にあるメキシコ文化に誘いかけられ、石の呼びかけを造形しています。
本展では、密度ある重量感を持つ、堅固で寡黙、静的素材である石から、いかなる「石の声」を聴き取り、どのような生命感を吹き込ませるのでしょうか。

笹井祐子 ― 光と紙のレイヤー
メキシコの強い太陽がもたらす豊かな色彩と陰影、そして多様な文化に触発され、日本の風土との対照のなかで制作を続けてきました。そして、「頭で考え、五感で感じる」のではなく、「身体で考え、心で感じる」こと。
花や葉の匂い、鳥や風、空の響きとの出会いを重ねながら、心身をひらく体験をかたちにしてきました。そうした出会いの記憶は、感性であり、方法として、制作の根底に息づいています。
本展では、メキシコ原産のイチジク科樹皮から作られるアマテ紙や、日本の楮による和紙など、軽やかな紙の素材を用い、「動」から「静」へと向かう表現を展開します。

 

会期 2026年5月2日(土)-7月26日(日)
開館時間 11時~18時30分(入館18時まで)
開館日 木・金・土・日曜日
休館日 月・火・水曜日
入場料 一般 500円 / 大高生 400円 / 小中学生 300円
会場 東京アートミュージアム ➡ Map
主催 東京アートミュージアム
企画 一般財団法人プラザ財団
後援 在日メキシコ大使館
協力 藤井匡、塚田美樹、荒井良二、Editorial Casa de Cuba
同時開催 プラザギャラリー

 

関連企画 オープニングセレモニー
5月2日(土)16:00-18:30 Plaza Gallery
ギャラリートーク( 場所:会場内 参加費:入場料のみ )
 5月2日(土)15:00~16:00
藤井匡(東京造形大学 教授)X奥村浩之
「彫刻談義~奥村浩之の石彫を中心に」
5月3日(日)16:00~17:00
奥村浩之X笹井祐子
「メキシコに暮らし、メキシコで制作すること」
5月8日(金)16:00~17:00
奥村浩之
「メキシコでの日々あれこれ」
5月9日(土)16:00~17:00
塚田美紀(世田谷美術館 学芸員)X笹井祐子
「メキシコと日本人美術家たち~北川民次を中心に」
5月10日(日)16:00~17:00
奥村浩之
「なぜ石なのか:野田墓地(金沢)―メキシコ―奥能登―メキシコ」

 

奥村浩之「空間移動」
笹井祐子「Cempasúchil」